水曜日, 8月 23, 2023

2023年 10-11 冊目 (379-80)

 三流シェフ 単行本
三國 清三 (著)
幻冬舎 (2022/12/14)

熟達論―人はいつまでも学び、成長できる― Kindle版
為末大 (著) 
新潮社 (2023/7/13)

「おこがましいけど同じ匂いのする方だなー」三流シェフ読書中の僕の感想です。
数年前のテレビドラマ・グランメゾン東京。好きである一定期間を経るとまた観たくなり何度も観ています。読書中のもう一つの感想、三國さんがこのドラマのモデルじゃないと僕には思えてなりませんでした。

野球漫画ドカベンは神奈川県予選や甲子園での試合に注目が行きがちですが、僕には話の初期の方が印象に残っています。中学卒業後に就職する予定だった山田太郎が高校に進む。ここの時代背景がすっぽり抜け落ちている。これが高校卒業後の就職になり、今では大学に行くのが当たり前になっている。ほんの数十年前で描写される環境が全く違う。この違いは都市部と地方という切り口を入れると更に深くなる。

三國さんの出身地・北海道増毛。そして進学に関する時代背景。この2つがこのドラマのような人生の背景にあることは抜け落ちてはいけないなと。そう、あの時代・あの環境であの人間性をもった三國さんだから。そこに人との出会いがあり。本人の負けん気や才覚などなどが化学反応を起こしたのです。自己研鑽は現代に通じますが、早い時期から現場で働きながら腕を磨くという現実を今の時代にどのように当てはめるか。この点が読みながら考えました。

そういった点で、為末さんの熟達論はこの自己研鑽の部分においての具体的な方法論になるのかなって。この順序で手に取れた奇跡に感謝したいです。
自分自身のスキルアップの手助けにもなりますが、実は教える側の意識という面でこの本はもっと本領を発揮するのではと感じてます。
僕が現在含めお世話になっている指導者側の方々はなんとも上手に僕を導いてくださっているように思います。たまたまなのか意図的なのかは本人に確認しないとわかりませんが、確実に言えるのはマッチングの妙は重要だと思います。

三國さんの本でも出てきますが、上の立場の人が下の人の芽を摘むことなく枯らさず腐敗させずに大きくすることは簡単ではないはずです。それをできるボスとそれに答える当事者。
2つの本を読みながら理想のチームを構築したい僕の夢は叶うのか。。。???まだまだ修業が必要です。

そして最後に、熟達論はまるで仏教の話のように僕には感じてとても深く追求すべき問だなーって。是非機会があったら為末さんとお話してみたいです。
もちろん三國さんとも、いやまずは三國さんのフレンチを体感してみたい。ビールを控えて金ためな、といいつつ頼むこの一杯。だめだこりゃ!