日曜日, 4月 24, 2016

12th book on 2016(242)

脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書) 新書
中野 信子  (著)
幻冬舎 (2014/1/30)

人生の喜びとは?人それぞれ思い出す感動体験があるでしょう。
日常の喜びとは?人それぞれ思い出す感動体験があるでしょう。
感動体験と言うと大層ですが、それは楽しい時間であり気持ちいい時間。
3大欲求の食・寝る・エロ(性)なんてそれのツンツン先端でしょう。
でもそれに属さない人との出会いや褒められたと言った多幸感こそもっと気持ちいいです。

なぜそれが気持ちいいのか?
これを読むと身も蓋もないような脳内物質かよ!って。
でもね、外誘発的か内誘発的かでこの何とも素敵な物質との向き合い方は変わると思う。

薬物の事件が最近話題になりました。必ずそこでお笑い芸人がその使用者として挙げられます。
そして必ずそんなことはあり得ないという風になります。
はい、お笑いの人たちは僕もないと思います。人を笑わせるというのはそんなアホを使わなくても十分気持ちよくさせてくれるモノだと素人の僕でさえ感じた事があるから。
パペポテレビで上岡龍太郎師匠が、笑いの波の話をよくされてました。あんな快感を知ったらやめれない。

僕も今のサイエンスにハマるきっかけは深夜に起きた成功体験の感動とドキドキ。あれを越えるのは中々まだないです。でもあれを超える時が来ると。そんな中毒で仕事してます。反動で鬱っぽくなりますよ。知ってる鬱は向き合えますしね。

その原動力を掻き立てる根本がこの本の話。あーーー、脳みそよ。僕はいつあなたを自在にコントロールできる鍵を手に入れることができるのか。。。

だから今日もビールを飲み、何とかドーパちゃんとセロトちゃんと戯れる。。。これ事故!?

11th book on 2016(241)

日本野球25人 私のベストゲーム (文春文庫PLUS)
スポーツグラフィック ナンバー (編集)
文藝春秋 (2008/8/5)

この本を手に取るきっかけはたまたま見つけたイチローさんに関する番組。高校3年生の夏の甲子園予選の話。それがこの本に収められているという。その試合は本の中のイチローさんの言葉を借りれば「だって、あそこで僕の野球、終わっていたかもしれないんですかあね。」という試合。人のターニングポイントを手元に置くことで自分のターニングポイントも忘れず意識できるかも。なんて想いで手にと取ろうと。

25人25様のベストゲーム。そのベストゲームたる所以も25様。必ずしも勝利や歓喜が取り巻く空間ではないという事。知ってるゲームの裏側。知らないゲームとの出会い。なにか卒業式に起きるような想いでの走馬灯があり、選手・監督の生きざまが滲み出るチョイスでなぜかニヤニヤしてしまう。

今の野球も好きだし、今居るところのベースボールも好きです。でも、なんだろう、あの小中学生の時のあの”プロ野球”のいい意味の雑多さ。そこを生き抜いた・(言葉は悪いけど)踏み台としたスターの視点はサムライやなって。今の世代は今の選手にサムライを感じるのかな。でも、少し無茶苦茶が許されて融通が利いてふざけてる面もあったけど、今以上にガチンコだった時代の空気。

歳を重ねそんなええおさんになりたいと切に思いました。野球選手・アスリートはかっこいい!!

外野席の野次るおっさの如くビールと共に。野球最高!

日曜日, 4月 17, 2016

10th book on 2016(240)

野生めぐり: 列島神話の源流に触れる12の旅 単行本
石倉 敏明 (著), 田附 勝
淡交社 (2015/10/27)

読み終えてすぐに感想を書いていたらきっと、いや間違いなく違った色合いの文章になったと思う。
熊本での地震が今も現在進行形で進んでいるからに他ならない。

この本も東日本大震災が契機となって書かれた。
日本列島には長い歴史とともに存在し、自分が知らない想いもつかないほどの昔の先人が残した神話的な話がある。伝統はまだ思考の及ぶ感じである種の変化も受け入れそうに僕には映る。でも神話はそれらとは一線を画したもの。面白いのはそれをつなぐ神社はなぜが伝統的に近い存在になるように感じる。とすると、やっぱり物語性が必要なのだと。なんかその辺がハッとしてこの本の面白さがとても入ってきた。

この本に出てくる神話には山・海にクジラやオオカミといった動物たち。自然災害の元凶である反面で我々に恵みを与える母なる存在。今となれば文明や科学技術よってある種、対等むしろ制圧可能になった動物たち。彼らも脅威であり大事な食料源だった。
本の中に出てくる「殺めたシカを食べなければ、それはただの殺生だ」などまさしくではなかろうか。
神々しさと身体性とは昔はもっともっと近かったのかもと思う。そしてそれらの表現方法が祭り。その表現性にアート性の起源があるのではと。おもしろい!

7つ目の旅に出てくる鹿島灘の項。鹿島神宮・香取神宮の要石。この石を置き地中に潜む地を揺らす神あるいはナマズを沈めたと言う。
学問的に中央構造線という九州に始まり北関東で右へ曲がって終わる日本の骨格の一つ。その上にまさしく存在する伊勢神宮、諏訪大社、鹿島神宮。(この本の4項は諏訪大社。)
今回の地震とこの情報とこの本がリンクした時にした身震い。やはりこの日本国は昔から地震があり、人々は畏れ、そして祀ることで消化させてきたのだと。

強い震度があんなに立て続けに起こるような今回のタイプの地震は今まで聞いたことが無いのでビックリしている。反面、東日本大震災の津波による付加的な被害の存在と原発事故と言う人災的な部分を改めて感じざるを得なかったのでした。被災地の復興をただただ願い、日本のどこにいてもそのリスク必ず追わなければならない事実に向き合い、献杯します。

土曜日, 4月 09, 2016

9th book on 2016(239)

野蛮な進化心理学―殺人とセックスが解き明かす人間行動の謎 単行本 – 2014/7/18
ダグラス・ケンリック (著), 山形浩生 (翻訳), 森本正史 (翻訳)
白揚社 (2014/7/18)

刺激的なタイトルですが、人間の本心が垣間見れるのはそういった状況なのでしょう。
この本を読むといかに自分たちの判断や行動が色んなものによって歪められるんだなと感心します。でも多くの人は散々いままでそうだったのにも関わらず「いや、自分に限ってそれはない」なんて思うのかなって笑えてしまいます。

日々五感を通じて入ってくる情報は脳でキャッチされています。意識的に処理している意外に膨大な音や光・匂いと言った類が身体に吸収されている。僕たちは何とも便利なノイズキャンせリングを持っていると思いきや、何気なく感じたもの記憶にも残っていないものが脳が出す次の指令に影響を与えている。
これらと共に本能的に備わったもの時に指令に関与する。「無性に」とか「気付いたら」なんてそれを表現する言葉でしょうね。

何兆個もの細胞から成る身体。心は何処にあるのか?脳と心は?なんて昔から議論されているけど上で述べた事も踏まえて「気分屋」なんてあるように環境に無意識に適応してその都度「自己」が形成されている。そしてその「自己」にある程度「傾向」があるから性格というそれらしいモノに収められる。なんて考えると案外気が楽になるのかもしれませんね。

自己中なんですよなんだかんだで。意図的自己中ではなく無意識自己中。それを確かめるための実験と考察のかたまりがこの本。本の中から出てきた言葉使えば「知的ポルノ」です。

この本が僕のこれから起きる行動にどのような影響を与えるのか楽しみですなー。少なくとも「あー、飲みたいと思う日々の気持ち」には一切影響は無さそうですが。。。