外食2.0 (ideaink 〈アイデアインク〉) 単行本
君島 佐和子 (著)
朝日出版社 (2012/11/17)
「2.0」の持つ意味。読み進めていくうちに輪郭が見えてきます。3つのキーワードが根幹をなしていると思います。
1) ライフスタイルにおける食の存在
2) SNSなどによる評価経済学
3) おいしさとは何かとう食育
個人個人の食に対する向き合い方(スローフードやベジタリアンなど)と店を経営するする側・作る側の食に対するそれ、例えば価格帯や提供する料理のスタイルによる「お食事処」の変化(レストラン、バルやビストロといった)のそれぞれの分析と相互作用が1。
宣伝と言う方法が写真でweb上にアップすることや食べログと言ったサイトで評価される現代。昔なら雑誌やテレビなどのメディア(専門性を持った人のフィルター)を通じてマスに発信していたことが、個人ベースで出来てしまう現代への考察としての2。
最後の3は作る側・食べる側が味というものをどのように捉えるか・感じるか・表現するか。そこには知識やサイエンス・ケミストリーと言った要素が入り込むという点でこれはある意味で学習・教育の側面を持っている。
食べるという行為は生命を維持するうえで必須であるが上に、上記の事など関係なく「腹を満たす」ことで十分という考え方も存在します。
ここには文化や地域性、そして貧富、そう格差やレイヤーと言うものを避けては語れないと思います。前者の意識的なモノと後者の物理的なモノ。これらの交差と化学反応によって食は多様で文化という側面を帯びるんでしょうね。
僕自身は前者と後者の境目に浸かっているような気がします。そして住んでる場所柄それを意識できるのかも知れませんが。立ち止まって広義の食を考えるのには最適な本だと思います。
さて今日は何を食べようか。。。ビールそれは飲み物です!!!