水曜日, 1月 26, 2011

書評3(その45)

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 [新書]
著:岡田 暁生
出版社(発売日):中央公論新社 (2009/06)

音楽には疎遠な自分ですがこの本は面白かったです。
ここで扱われるのは西洋音楽(クラシック)ですが、ちゃんと聴いてみたくなりました。
「聴き方」と聞くとたいそうに思いますが、要はどうやって音楽を楽しみますか!?ってその方法の紹介とでも言うのでしょうか。

僕には漫才と落語がこの本を読んでいて浮かびました。
特に落語は噺がする人によって変わります。いわゆるネタは楽譜と同じでしょうか。
なので、どう表現するかどう解釈するかは演者と客に委ねられる。
本の中でも出てきますが、昔は稽古と言う形で伝承が「録音」「録画」の技術の登場で変わります。でも録画とライブの違いがあったり。

あと、僕は本当にお笑いが好きなのでよく劇場に足繁く行ってました。
そのおかげか色々な部分を感じながらネタを見れている気がします(自分で言うなと聞こえてきそうですが)。だからM-1グランプリは見ていてとても面白い。
この本でも、自分なりの(内なる)図書館を持つことの意味が書いてありました。
モノを楽しむにはある程度比較対照や経験が必要だということです。
でも、そのきっかけには絶対的な感動が必要だったり。

そもそも「音」とは!?
外国人が日本人の会話を聞いて心地よい音楽に聞こえるかもしれません。
これは言語にも繋がる面白い議論のタネですよね。

見る、聴く、話す、そして体験する。「楽しむ」ということをどう考えるのか。
音楽から相対化させると皆さん共通点を感じれるのでないでしょうか!?
音楽っておもしろいなと思いました。

でも…、カラオケは苦手だなぁ~

書評2(その44)

ホームレス博士 派遣村・ブラック企業化する大学院 [新書]
著:水月 昭道
出版社(発売日):光文社 (2010/9/17)

タイトルの通り自身が身を置く世界に関する本です。
自分の仕事におけるスタンスや自分の置かれている状況を考慮した上で感じたコメントに以下なります。

第一部に関しては読みながら腹が立ってきたのが正直な感想です。
・僕には文系と理系の院というものがごっちゃになってるんちゃう!?
・外部からの院生がいじめに合う!?僕の研究室はほとんどが外部だったし、周りにも結構居るし。
・給料の話が出てきますが、この世界でお金を儲けようって思うほうがと思ったり。
・自分が去年の卒業式で感じた群の中の点で僕述べたように博士を得ることで満足した人なのかな、この筆者は。
・不遇を言う前にこの人はどんな研究をしているのだろう。
などなど、読んでいてまぁ自分との齟齬を感じました。

しかし2部を読み出してふと、「自分は今のところ恵まれているしなぁー」と思うと相対化して読めるようになりました。
多くの人が「博士」に希望を持ち進学したのも事実。それを利用した教員もいるやろうし。現在、次の職探しで困っている人もいるはず。
そう、この人は嘘は絶対に書いていないわけで、なぜそうなったのかを考える必要があると。つまりは教育問題と科学技術行政に対して問わないといけない。

筆者は得度(分かりやすく言うならお坊さんになること)し仏教的な視野から今の置かれている状況と向き合ってこの問題に取り組んでいはるんやと。

そう思うととても腑に落ちる問題提起のされた文章に思えてきました。

学問というものと職業というもの。自分を表現する方法としての仕事。
ふと自分を省みると、この本で指摘されているような「よくない動機」で自分は院進学を選ばずに、ぼんやりだけど院に対して上手く向き合えていたのかなと思います。それには周りの方々の助言があってなので、改め自分はラッキーだと。

これは博士の処遇だけでなく、大学・大学院問題や教育問題など視点を変えるといろいろな議論が出来る本ではと思います。

機会があれば筆者の方と話してみたく思いますね~。
さぁ、明日はわが身がんばりましょう!!
といいながらちょっと朝から飲みたい気分(アカンやん!!)

土曜日, 1月 08, 2011

贅沢

酔っ払ってます。土曜日はグダグダの日と決めたのもありますが。
ふと色々な方のメールやコメントを回想して。

本当にありがとうございます。

自分と言う存在でもがいた昨日。
やりたいけど出来ない、したいけどやりたくない。
本心は「出来ないことをしたい」(twitterにも書きましたが)。

ふと振り返ると、自分に対してコメントを下さる人がいる。
色んな方が声を掛けて下さる現実。
浅はかな言葉で申し訳にけど、なんて贅沢なんだろう。

やっぱり自分のできることを一生懸命にしよう。
僕は贅沢です。

本当にありがとうございます。

金曜日, 1月 07, 2011

盛り上がり

ふとしたタイミングで近鉄が北川の代打逆転さよなら満塁ホームランでパリーグを制したシーズンの動画をみてました。

あの当時、自分は大学一回生。
優勝が決まった日は、部活の荷物を抱えて興奮の坩堝と化した大阪ドームに足を運び、その感動をまじかで見たちっちゃい子とTシャツを買うために並んでいるレジで話したのが鮮明に浮かびます。

あの時、大阪は盛り上がってました。
動画を見ていて、すごく異次元な雰囲気の大阪ドーム。
しかし、残念ながら、単発だった。
小泉さんが総理を務めた時のように。
ミラージュ。

なぜ、そんなミラージュが起きたのか。
そんなことを考えながら、タイミングに乗ることって一体なんなのだろうと。

流れはふいにやって来るかもしれない。それを見極める能力。
あー、やっぱり生きることは難しい。

上の階でぎゃーぎゃー騒いでる彼らはミラージュなのか!?

水曜日, 1月 05, 2011

書評1(その43)

「その」を無くした新たなカウントで今年何冊読めたのか知りたいので、こんなタイトルに変えました。

知的思考力の本質 (ソフトバンク新書)
著:鈴木 光司, 竹内 薫
出版社(発売日):ソフトバンククリエイティブ (2009/3/17)

2人の著者の対談本です。
鈴木さんは「リング」の著者として有名かと思います。竹内さんは「サイエンスライター」という立場で活動されており、テレビで拝見したことがあります。

生きる中で行う「思考」という行動についての議論。
日常の出来事や科学・哲学といったものからそれを浮き上がらし、そしてその行動はどういうことなのか、また経験や物事の本質を考える時などにどう繋がるの!?ってことを2人が議論されています。
といった感じかな。感覚ではもっと感じることがあるのに文として明確に上手く表現できないな~。

僕は日ごろ考えることのある「時間の概念」や「目から見える認識」の話などが出てくるので、とても面白く読むことが出来ました。
思考する。つまり「考える」という行為の幅の広さと生活への密着度合いを改め感じました。

ぐっと来る人・来ない人が何となく分かれそうな気がします。
でも、僕は思考停止を解除する上で手軽に読めるいい本だと思います。

さー、みんなで考えよー!!
昔どっかの番組で訊いたことある掛け声のような…

2011年あけました

早いものでもう5日。今年もドタバタ過ぎていきそうです。
今年も皆様よろしくお願いします。

さて今年の目標設定です。

今年は変化の年というのがもう自分の中で見えているので、
1つ目「変化にうまく対応する。」
日程等は不確定な部分が多いですが、アメリカを去ることになるので(よっぽどのことが無い限り)その辺の対応を万全に。
これ以外にも、色々な出来事が起るだろうと思うので脳みそをフル回転させて物事に対応していきたいですね。

2つ目「自分の手で」。
3年目の正直。どうしてもまとめたいデータがあるので、それは自分の手でやらねばならぬ!!

3つ目「英語の本を読む」
継続して読書は出来ています。しかし、英語で書かれた単行本をまだ読んだことが無い。
すでに興味あるもの3冊購入済みです。それらからがんばって読みましょう!!

今年は謙虚に自分と向き合いながら、何をどうするのか何が最良か試行錯誤を。
確実に頻度が増えるので。
がんばりましょう!!

2011年が皆様にとって良い一年でありますよう!!

良いお年を。
ん、早いか!?