水曜日, 2月 16, 2011

書評8(その50)

公務員の異常な世界―給料・手当・官舎・休暇
著:若林 亜紀
出版社(発売日):幻冬舎 (2008/03)

まぁ、これを読むと「公務員ってええなぁー」と思います。
筆者の若林さんは一般企業で働いた後に厚労相の外郭団体での勤務したそうなので、その違いたるやすごかったのかもしれません。
4月から3月までカレンダー形式で、その時々にある行事と上手くリンクさせながら公務員が以下に優遇されているかを書いてあります。

ここからは私的な意見になりますが、確かにこの本に出てくるような全ての優遇を受けている方もいるかもしれません。が、公務員すべてがここに出てくるような人たちなのか!?
そういう疑問は残っています。

ムーブ!という大阪の番組でも(残念ながら終わってしまいましたが)公務員(市や府の職員)の惨憺たる仕事振りが報道されていました。
さすがにそれを見て「アホか!ふざけるな!」と思わない人はいないと思います。
でも逆に僕は「なぜ、そんな人たちが存在するのか?」と思ってしまいます。

注意しないといけないのはこの本で紹介される「制度」がダメなのであって、公務員が悪いという意味をしっかり理解しないといけないのでは?と思いました。
制度があれば乗っかってしまうのが人間だと思いますし。
まぁ、国民の税金だと意識もせず制度に乗り感覚が完全に麻痺してしまっているような人も人ですが…。

それのフェアな部分で実は悲惨な公務員 (光文社新書)と言う本も買ってあるので比較しながら読めたらと思います。

でも、この本に出てくる全ての厚遇を得ている公務員がいたら…。天誅じゃ~!!

書評7(その49)

面白いほどよくわかる官庁&官僚のすべて―日本の中枢、中央省庁・霞が関の姿が見えてくる(学校で教えない教科書) [単行本]
著:斎藤 ヒサ子
出版社(発売日):日本文芸社 (2008/12)

公務員と言う職業に友人の関係で興味を持って色々読んでみようと。
そして全体的な構造を理解したいと言うので買った本です。

はい、全体的なイメージがつかめました。
各省庁の管轄や役割や官僚とはなんぞやみたいな。
「へーー」って感じですね。

色々な本を読む中で、官僚や省庁に関する枠のような疑問が出た時に参照するとよさそうです。

それ以上それ以下でもないです。はい。
この本は使い方ですね。政治家が官僚制度に対して言う言葉みたい…

書評6(その48)

お釈迦さまの脳科学 釈迦の教えを先端脳科学者はどう解くか?
著:苫米地 英人
出版社(発売日):小学館 (2010/10/1)

脳機能学者であり天台宗にて得度し僧籍を持つ苫米地さんの本です。

仏教の生い立ちとその教義に関して分かりやすく説明してあります。色々な宗派に関して特にバラモン教やチベット密教などがどういうものかを知ることが出来ると思います。
その説明を踏まえたうえで仏教の持つ考え方とは何か、それを考えることを通じて脳という存在が浮かび上がると言った感じでしょうか。

僕自身はこの苫米地さんと宮崎哲弥さんの仏教に関する会話の中で、その思想に興味を持ちました。
もともと抱いていた色々な疑問(「生きるとは」「死ぬとはな」どの抽象度の高い疑問)を考える際に、この仏教的な考え方がとてもぴったり当てはまり。それ以降自分は仏教徒(者)と言うようにしています。
どこの宗派といったことではなく、その思考に魅了されたということです。

アメリカではよく「あなたの宗教は?」と聞かれることがあります。
僕は今まで日本人の宗教との関わりを自分なりに説明した上で「ポテンシャル仏教徒」と言っていました。こういった体験も興味をもった原因かもしれません。

ここに出てくる「そもそも論としての仏教」を知った上で、今身近にあるお葬式など色々な宗教的行事を見つめ直すのは悪くないと思います。
これに関連して以前書評 その15 書評 その27 の本を読むものいいかもしれないですね。

この文章って怪しい新興宗教の勧誘文みたい…。

日曜日, 2月 06, 2011

書評5(その47)

クルド人 もうひとつの中東問題 [新書]
著:川上 洋一
出版社(発売日):集英社 (2002/7/17)

正直なところこの本を読むまで「クルド人」と言う民族を知りませんでした。
日本語を話す国民が日本という国に居る。
この概念よる母国語と国家から考えると、クルド人の方々は最初の区分け(国としての線引き)であぶれてしまった。そういう風に僕は感じました。

トルコを中心に中東に広く分布しており、自治獲得の際に周辺国やアメリカの政治的経済的思惑の間で振り回されている。
イスラム教の部派的なこと・出身者の階級・石油の問題など色々な点が対立軸となって思惑に利用されたようですし、のエジプトとアメリカの関係などもこのクルド問題から相対化して考えることが出来そうです。
アメリカ含め各国は本当に自国の利益のために強かに外交しているなと。
日本国…、頼みますよ。

中東の歴史と問題は本当に複雑だけど、理解できたら色々なことがもっと分かるんじゃないかな。
あー、勉強ですね。

僕がこの本を読んで想像した似たシナリオ。
仮に日本に方言が無くなってしまってみんなが標準語を口にしている。そんな中、我が我がの大阪人は「大阪弁」止めなかった。国家は大阪弁を認めず公でしゃべること禁止。「なんでやねん」など特有な表記も禁止し、大阪弁に関する書籍は焼き払った。大阪弁を口にするものを危険分子として排除・弾圧したため、やむなく国外に集団で退去した。自分たちの聖地・道頓堀に帰り大阪弁を自由に話せるよう自治を日本国に求める。はてさて、同じ日本人同士の血のにじむような争いが始まった…。

みたいな。使用言語と歴史の中で作られるアイデンティティー。
チベットの問題、韓国・北朝鮮の問題など色々と考えるきっかけになります。

日本という国はそういう意味で自由と人権は保障されているのかなって。

大阪人サイコー!!

書評4(その46)

平成海防論 国難は海からやってくる [単行本]
著:富坂 聰
出版社(発売日):新潮社 (2009/12/22)

尖閣諸島の問題が起きた時、「なんで読どかへんかったんや~」と後悔しました。
非常に読みやすく、とても示唆にとんだ内容でした。



そこから何をイメージしますか?
おそらく浮かべたイメージとはかけ離れたモノたちが海を通って繋がっていくと思います。
食料・エネルギー、外交・領土、海賊、環境・生態系問題。
全て海が関係し、海に囲まれた日本は間接・直接含め影響を受けるのです、複雑に絡み合いながら。
少し想像力を働かせば「そらそうやな~」ってなります。
なぜ感じないのか!?無関心。いや無知という恐怖ですね。

陸の国境を身近に感じないのは海があるから。でもその海には海面の国境がある。
船でしか見れない日本の国境。

海上保安庁と海上自衛隊の方々に本当に感謝しないといけません。

日本の海デカイです。そして日本にとってかなり大事な問題が浮かびまくってます。
「海」について考えるのにとてもよい本だと思いますよ。

んー、なんか魚が食べたくなってきたなぁ…

最近見た映画などなど

先日ワシントンDCの友人ところで色々と映画を見ました。
その感想を

1つ目。電車男
はい、ここに来て初視聴。ドラマも見てないし全くもって「名前だけ知ってます」の状態で見ました。
おもしろかったです。最近話題のfacebookやtwitterとの比較で考えて、あの「2ちゃんねる」的掲示板の匿名性だからこそあのストーリーは成立するのではと。
比較対照として映画「ソーシャルネットワーク」をなんとか見たいと思っているついこの頃です。

2つ目。東京原発
これ、まじでおもろかった!2004年の作品のようですが、今見ても十分新鮮。
てか含まれるメッセージが色々深すぎる。
中で出てくるデータが現在どうなってるかは検証の価値はあると思いますが、これ現実にないとも言えないような気が僕にはします。

3つ目。たそがれ清兵衛
4つ目。クロッシング
両作とも「あなたにとって幸せに生きるとは何ですか?」と訴えかけてきます。
特にクロッシングは自分が日本という国に生を受けたことへの感謝を切に感じます。
クロッシングは機会があるなら是非見てください。
北朝鮮と言う国、自由と言う概念、人権というものをふと立ち止まって真剣に考えて見るのも時にはいいのではないですか?

また、見たら感想書きます。めったに見ませんが…。


あとDCで感じたこと。
キンドルを使っている人がいっぱいいた!
ポートランドで今までの間に5人ほどしか見たことが無かったけど、一日で7人ほどいたのでは!?
あと、今調べていてキンドルのエエ使い方が浮かんだ。これは要検討だな。

水曜日, 2月 02, 2011

浦島太郎

先週の木曜の夜から月曜日まで友人に会うためにワシントンDCへ出かけてきました。

旅自体はとても楽しく、面白い映画も見れたし(後日書きます)色々な話ができて有意義な時間でした。
期間中ネットにアクセスする時間は少しはありましたが、メールを少しチェックする程度。メールマガジンも読まず、twitterも見ず。

帰ってきてたった4日間ほどの間に起きたことについていけない。
エジプトの件、小沢さんの件、アジアカップの件、橋下知事のtwitterとかなどなど。
すごく情報過疎というか置いていかれているような気分…。

日常ルーティーンでしていることが出来ないことの弊害。
非日常で感じる新しい経験や知識など。

何かを得るには何かを犠牲にするにはこういうことかと。
そら、自己努力で僕の抱えた問題など解決できそうですが相手(友人)やモノ(飛行機)があることなのでね。

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