火曜日, 5月 23, 2017

2017年11冊目(271)

現代思想 2016年6月臨時増刊号 総特集◎微生物の世界 -発酵食・エコロジー・腸内細菌
小泉武夫 (著), 藤原辰史 (著), 藤田紘一郎 (著), 内澤旬子 (著), 長沼毅 (著), 山内一也 (著), 渡邉格 (著), 渡邉麻里子 (著)
青土社 (2016/5/26)

微生物と括ると何か学問っぽい、発酵とすると何か食品っぽい、ウイルスになると医学っぽい。この小さい生命体から世界を見る。学際的に物事を知るとはきっとこういうアプローチなんだろうなって。
興味のある項目を読むだけでも知らないこのmicrobiologyの世界に引き込まれると思う。それぐらい身近だけど全容を知らない存在。
食品やエコロジーにおいては錬金術師の種明かしになりうるけど、いったん牙をむけば人間は死に追いやられる。
除菌やら殺菌が謳われる現代に住みながらこの菌たちとの共存は不可分。この矛盾に満ちた意味を咀嚼できればもっと食や医療・科学といった批評対象になりがちな分野への感謝と理解と寛容が生まれるような気がします。
この秩序に満ちた世界と人間が作る社会との比較なども面白いのでは。

個人的には自分のプロジェクトに発酵が加わって思ってもみなかった面白味がでました。
微生物最高。そして今日もビールという発酵過程の賜物と戯れようと思います。

ぷーーー。屁が腸内細菌も笑ってます。。。

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