日曜日, 7月 18, 2010

書評 その20

ワールドカップとかで1ヶ月も中断してしまった…。
その前も1ヶ月ぶりやったし。継続と言うのは難しい。

心の脳科学―「わたし」は脳から生まれる(中公新書)
著:坂井 克之
出版社(発売日):中央公論新社 (2008/11/25)

尊敬する宮崎哲弥さんお奨めの本です。
内容は結構に科学的なデータが入ってるので多少大変ですが、今何が分かっているのかを知ることが出来ます。
いまのところ今年一番の面白い本でした。

何をすると脳のどの部分が活性化する。見るものや形でも違うし。その人の経験によっても変わるし。どこの部分がどんな機能を持っていて、何の時に働く。
その脳が持っている可塑性の部分はまた遺伝子やトレーニング、病気などでも変化する。などなど。

今、この瞬間も脳は動いているのです。色々な情報を受けて。

脳トレなど色々な情報が氾濫していますが、能力を鍛えるのか脳力を鍛えるのか。
一度立ち止まって「いったいなんでこうなるのだろう」と考えさせてくれると思います。

脳の現象と「実際の自分」としての「こころ」。
科学と哲学。
この二つを関連付けるためには、1つ1つの事象を考察し関連付け相対化していかないといけません。
この間を埋めるためにはたくさんの研究が必要に感じました。

一人の科学者としてこのように正しい科学を一般にする努力は必要ですね。逆に表面の科学が横行しないようにも。
そんな意味でもとても面白い本でした。

今分かっている脳の持つ「傾向」を知って「こころ」を考えるのは面白いと思いますよ。

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