日曜日, 2月 06, 2011

書評5(その47)

クルド人 もうひとつの中東問題 [新書]
著:川上 洋一
出版社(発売日):集英社 (2002/7/17)

正直なところこの本を読むまで「クルド人」と言う民族を知りませんでした。
日本語を話す国民が日本という国に居る。
この概念よる母国語と国家から考えると、クルド人の方々は最初の区分け(国としての線引き)であぶれてしまった。そういう風に僕は感じました。

トルコを中心に中東に広く分布しており、自治獲得の際に周辺国やアメリカの政治的経済的思惑の間で振り回されている。
イスラム教の部派的なこと・出身者の階級・石油の問題など色々な点が対立軸となって思惑に利用されたようですし、のエジプトとアメリカの関係などもこのクルド問題から相対化して考えることが出来そうです。
アメリカ含め各国は本当に自国の利益のために強かに外交しているなと。
日本国…、頼みますよ。

中東の歴史と問題は本当に複雑だけど、理解できたら色々なことがもっと分かるんじゃないかな。
あー、勉強ですね。

僕がこの本を読んで想像した似たシナリオ。
仮に日本に方言が無くなってしまってみんなが標準語を口にしている。そんな中、我が我がの大阪人は「大阪弁」止めなかった。国家は大阪弁を認めず公でしゃべること禁止。「なんでやねん」など特有な表記も禁止し、大阪弁に関する書籍は焼き払った。大阪弁を口にするものを危険分子として排除・弾圧したため、やむなく国外に集団で退去した。自分たちの聖地・道頓堀に帰り大阪弁を自由に話せるよう自治を日本国に求める。はてさて、同じ日本人同士の血のにじむような争いが始まった…。

みたいな。使用言語と歴史の中で作られるアイデンティティー。
チベットの問題、韓国・北朝鮮の問題など色々と考えるきっかけになります。

日本という国はそういう意味で自由と人権は保障されているのかなって。

大阪人サイコー!!

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

わかりやすい,説明どすなー By K

Yoshi さんのコメント...

>匿名さん

コメントありがとうございます。
小説にでもしますか笑