土曜日, 3月 22, 2014

読んだ本・その10(153)

エキストラバージンの嘘と真実 スキャンダルにまみれたオリーブオイルの世界 [単行本]
トム・ミューラー (著), 実川元子 (翻訳)
日経BP社 (2012/11/22)

ドキュメンタリーの映画を一本みたような感覚に陥ります。
歴史的背景、生産者、消費者、バイヤー、ルールを作る側、世界的な流れ。
これらが一本の線になります。線とはスーパーで目にするオリーブオイルへの眼差しです。

一定の間隔で起こる食に関する問題。食の安全やら偽装表示などなど。

良いオリーブオイルがどんなものかと言うことを理解するということは、それを得るためにはどれぐらいのコストが必要かということを想像できるということにつながると思います。

農業から商業、そして産業へのプロセス。そこに資本主義といった経済構造が介入すると言うこと。
冷静に考えると良いものを安く手に入るという事実を立ち止まって考えると言う作業をいかに出来ていないという教訓を感じました。
この作業の中で、良いものを可能な限り低価格またはたくさんの人にと熱意を持ってがんばっておられる人に出会い、商品を手に入れる。
ここに現代の情報化社会というメリットがある気がします。

これは相対化すると、食品に限らずすべての商品につながるのだと思います。
ワインや日本酒。お米や野菜。雑貨にいたるまで。
感じることが多すぎて付箋まみれになった本でした。

以下は感じたことの羅列
・ ワインと同様にオリーブオイルにもちゃんとした法的な規制がヨーロッパの国には存在する。酒税のような法でなく質を規制する日本酒とか焼酎の法をつくればいいのに。
・ 植物性オイルと動物性オイルのせめぎあい。オリーブオイルとバラー・ラード。アメリカにおけるマーがんりん市場とバター。でふと、ちっちゃい時マーガリンって使ったけど、これってアメリカからの。。。??っ手思った。
・ チョコレート(カカオ)と同じでこのオイルも宗教的なもの貴族的なものの影響ってあったんだね。日本でこれに近いものって何だろう?米かな?
・ どこの世界でも既得権益。大企業や政治化の介入ってあるうんだね、やっぱり。
・ サイエンスが関われる側面って気づいてない・築いてないだけで実はたくさん眠ってる。

いい本です!原著は英語です。2011年12月に出た本。アマゾンで月間ベストブックに選ばれたそうです。日本でこの手の本書いてもアメリカのように消費者に届き評価を得れるのかな。意識。
うーーーーん。色々考えますね!
さて書いたらこの本で紹介されているいいオリーブオイルを扱う店のページにアクセスして思い切って購入しようと思います!たのしみだ!
お勧めです!星3っつですーーーーー!!

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