火曜日, 4月 01, 2014

読んだ本・その11(154)

倍音 音・ことば・身体の文化誌 [単行本]
中村 明一 (著)
春秋社; 四六版 (2010/11/1)

敬愛する評論家・宮崎哲弥さんの番組「宮崎哲弥のトーキング・ヘッズ」に筆者の中村さんが出演している回を観て面白いなぁと思ったのが購入のきっかけでした。動画は探せば今でもあるのでは?

まず倍音というのが何から始まり言語・文化へと広がり最後は人間と音・音楽とはと解いていきます。
僕は以前に音のライブラリーという考えを投稿したことがあったので、ここでの話がとても腑に落ちるのもばかりでした。

感じたことは、「人間の意識下で感じてないもの」と「身体的に感じているもの」の重なり合う海の中で僕たちの感情は生まれているのでは?

その根源となる音。そして音と音との間。
それらによって構成される言語・音楽。大きく捉えると文化。
そしてその空間に生きる人と、それを認識する脳。
脳によって身体的または意識的に消化され、反応することによって発せられる音。
この情報としての音。物理的であり情報的である音という存在。

アートや最新のテクノロジーに関する評論などで目にする「物理空間から情報空間へ」という提起。
このストリームの根底で仏頂面で佇んでいるこの音。
何とかしたい僕がいますね。

お笑いコンビの組み合わせ。西洋的・日本的といった差異。
少し違った視点で日常の音を聞いてみませんか?

尺八。吹いてみたいです。

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