日曜日, 11月 05, 2017

2017年29,30冊目(289-290)

ひとはなぜ戦争をするのか (講談社学術文庫)
アルバート アインシュタイン (著), ジグムント フロイト (著), 浅見 昇吾 (翻訳), 養老 孟司 (解説), 斎藤 環 (解説)
講談社 (2016/6/11)

35歳までに必ずやるべきこと ポケット版―運をつかむ人になれ 新書
重茂 達 (著)
かんき出版; ポケット版 (2008/9/2)

一見まったくつながりがなさそうな両書。ふとした感覚でリンクを見つけたので一緒に書きたいとおもいます。

前書。そもそもこんな大御所2人が書簡で戦争についてやり取りをしていたなんて。オリジナルは「ヒトはなぜ戦争をするのか?―アインシュタインとフロイトの往復書簡 単行本 – 2000/12」
そのまたオリジナルは「Why War? Albert Einstein's 1932 letter to Freud and Freud's response Pamphlet – 2010 by Albert Einstein (Author),‎ Sigmund Freud (Author),‎ Milton B. Blouke (Preface)」
最近まで世にちゃんと知られていなかったのかとまず驚きを禁じえませんでした。
そして言えることは、この地球上ではこの書簡で議論された問に対して根治療法では対症療法でしか対応できていないでいるということです。つまり全く当時と変わっていない。
アインシュタインは「国際的な平和を実現しようとすれば、各国が主権の一部を完全に放棄し、自らの活動に一定の枠をはめなければならない。(13ページ)」と言い、
フロイトは「文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことができる!」と締めくくる。
国連やEUやあまたの機構がこの役割を果たそうとしているが実現できない平和。
国家の単位での取り組みに内蔵されている個々人が認識を共有できない限り難しいのではと思った時に、後書にぶつかりました。

この本は友人が貸してくれた本で、こういった自己啓発本も時に読むと忘れてた過去に意識しようとしていた考え方を思い起こさせてくれるなーと思っていました。
この本に書かれてる本は僕がそうありたいと思うことが大半ですが、それは特別なことでなく一般的な3大宗教の経典や論語や身近な道徳書でさえも言及されていそうな常識的な立ち居振る舞いではなかろうかなと。こんな人間であったりこんなボスでありたい。みんながそのように生きれれば社会はなんて健全なんだろう。

そんな健全な世を促す書が溢れているのにも関わらず、100%にならないのが世の常。そうだとすればフロイトやアインシュタインの求めた戦争のない社会は一生やってこないのだろうか?矛盾のようで実はこれは理解や許容といった本来リベラリズムが持っているような考え方ではないでしょうか。diversity(多様性)のある世の中。

脳機能学者の苫米地英人さんがtwitterで
「悟りを目指すのは誰よりも人の役に立ちたいという利他が本来の大乗なのに、ジョブズが禅をやったのは自分の健康と精神の安定の為だし、マインドフルネスがアメリカで流行ってるのもストレス軽減とか自己生産性向上の為。西洋に行くと皆利己に変わる。それが日本でまた流行るのは日本人の利己化を象徴 (https://twitter.com/DrTomabechi/status/926793180502036480)」
とあるのを見てまたこの2つの本との関連性を感じました。

具体的な言葉で綴れないけど、やはり1つか2つ僕達自身が新しい概念を作り上げないとフロイトとアインシュタインの想いを身にすることは出来ないような気がしました。
この東アジアの緊張下だから手にとってみると何か感じることがあると思います。
だから今日も自分にできることを可能な限りやるしかないのだと。そして最後は一杯(いっぱい?)飲むんだろう。。。

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