月曜日, 4月 02, 2012

本の感想1,2(その67,68)

はい。久々に書評します。ちょっと思考を変えて本と本を繋げてみましょう!
(月曜日の夕刻に書評!?今日は太陽が照りいい日で、職場に向かう途中にドロップアウトしてしまいました。夜か明日はかなりの早朝から働こうと思います。でも夕酒は…、あっ!)
空気の研究(文春文庫), 山本 七平, 文藝春秋 (1983/10)
ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体 (講談社プラスアルファ新書), 適菜 収, 講談社 (2011/8/19)

空気の研究はとても有名な書で僕が3歳の時に書かれた本にもかかわらず、今読んでもかなり新鮮と言うか深いです。
ゲーテの警告はゲーテの残した格言と言うか言葉を現代の状況を批評する形で引用しています。

空気。感じますか?酸素・窒素と二酸化炭素で成り立つ空気に色をつける空気。状況的にはタブーになったり。
震災後と震災前での空気は違うと思うし、その空気感をどう感じるか。
文中にイタイイタイ病の下りがあります。これを原発に大阪維新に増税に。相対化するといかに空気が席巻してるか分かります。怖いのが、その空気は白黒(話題のオセロの黒ではなく)・ゼロサムになりがちな気がする。
意思表明と結論の作る勾配の差を議論し何がいい「方法」かを戦うはずが、色付けの論になる。
そこには空気。なぜとか言えない聞けない。
今の過渡期にこそ読む本かなと思います。

さて、そこにどうゲーテが噛むのか!?
噛むのはゲーテではなく筆者が提起した「B層」。
このB層とは書から引用すれば「知的程度がそれほど高くなく、知識層・権力層(この層は僕が意訳。書内では筆者はA層と規定あり)から投下された」メッセージをそのまま鵜呑みにしてしまう層」。
小泉郵政選挙で動いた民意とでも言うのでしょうか。
馬鹿にするな!僕はそれに該当しない。知的程度とは何事みたいなご意見は出るでしょう。それは逆に言うとどこまで「知的好奇心を正確に持っているか」になると思います。

放射能。さてどこまで本質を理解していますか?何が危険で何が安全?もちろんこういった「細分化」においてB層に居る自分も居ます。
「テレビや新聞で言ってるから。」は一世代前で今ではそこにネットが入る。
そう知というものが幅を持つ時代になってしまった。

そこでどう振舞うかが結構大事なB層。なぜなら専門性ではない。だけど大事なのは知っている。
だからこそ蔓延する「空気」。だれが空気を作るのか??

一見2つの異なるトッピクに見えるけど、とても2つの書はリンクしてるように思えた。
ゲーテの本の前半で響いた言葉は「知識でなく教養を」。知る行為を昇華する。それにより出来た線は空気のにも耐えうる。的に感じたのでした。
(ゲーテの後半は筆者が逆にB層を誘導しているように感じたので、面白いですけど…というのが僕の感想。でも、ゲーテの言葉はスゴイ!)。

さぁ、今のクウキを吸って何層か考えて…。
酒のまなやってられない僕はZ層!?

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