金曜日, 3月 13, 2015

13冊目2015(200)

捏造の科学者 STAP細胞事件 単行本
須田 桃子 (著)
文藝春秋 (2015/1/7)

感じること・考えること・響くことといった感情に訴えかけるものと、ある意味で当事者性をもって自分にフィードバックしながら読む自分。
自分にとっては相当にヘビーな本でした。

縮図

これにつきます。
性善説と性悪説。
あるべき人として・科学者としてと、組織の人として・生きるための人として。
理想と現実。
どうありたいか、どう見られたいか、どういきたいか。

葛藤ですよね。
人は疑うし距離を取れる反面、無垢の信頼をもってしまう。
ある意味での脆さとど厚かましさですね。

この本の中でかなり見える世界はあるんですが、全く見えない世界があるんです。
小保方さん自身の胸の内。
ハーバードのバカンティ教授の胸の内。
そしてここが核心だと。

以前のエントリーにも書いたし友人にも言ったことがあるんですが、本当にサイエンスコミュニティー・世の中・世界を納得させたいなら、GoPro付けて実験してyoutubeに出したらいいと思うんです。
「あります」とか言葉でなく。ケツと筋を通さないと。それがPhDという貰った責務でしょ。関わった人には思惑があるでしょう。でも当人が本当に自信があるなら。そしてサイエンスが好きなら。

最近professionalなのとjob, hobbyという立ち位置を考えます。どれが一番フェアなのか。逆説的にフェアであるべき仕事とは何なのか?

この本もある意味で論文みたいなものです。
現実の科学者はデータにはフェアであるからこそ、ディスカッション(考察)で持論を展開できる。これが醍醐味でありたい。そしてもちろんデータを得た時の感動にも。

小保方氏の側に立つわけではなく、すべてが完全な虚構では無いのでは!?というのが読後感です。それを検証する委員会であってほしいし、それを訴える科学者であってほしい。そして、そうありたい。そのためには身を粉にする。それぐらい情熱をもってしたい。それがサイエンスであってほしい。

言葉がまとまら無いのが本音です。思う部分が多くて。僕も道半ばということです。背筋を正しながらも、遊び心を忘れずに。

200冊目と言う節目。乾杯!!飲むんかい!!

3月14日追記
一つ書き忘れ。アメリカでこの騒動が本になって出版されているか調べたけど、僕のサーチでは全くヒットなし。騒動は日本だけの内輪なものだったのかもしれないと思ったりも。

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