月曜日, 3月 16, 2015

14冊目2015(201)

知ろうとすること。 (新潮文庫) 文庫
早野 龍五 (著), 糸井 重里  (著)
新潮社 (2014/9/27)

本音と建前。そら、僕も使ったことあります。みなさんはどうですか?
それが回る世界と回らない世界があるのも真実。
では、回らない世界で使う建前とは?

読み手によって糸井さん側と早野さん側に分かれて対談を追うことになるのではないでしょうか。漫才で言うボケが好きかツッコミが好きかと同じように。
人としてと専門家として。こう対比すると糸井さんが前者で早野さんが後者に捉えるのがこの本の内容的にしっくりくる構図でしょう。でも時に早野さんの方が人間的で、糸井さんが専門的なことを理解した振る舞いを取るような描写がこの本の醍醐味かもしれません。

糸井さんが本書の最初の文で発する言葉
「でも、何か騒ぎが起こって、科学的な意見と非科学的な意見が飛び交って、その騒ぎの中で自分が大切な判断をしなければいけないような事態になったら、必ず科学的に正しい側に立ちたい。」

この本はこの命題をいろんな方法で調理して読者にアクセスできるようにするプロセスとも言うのでしょうか。

その科学的に正しい事実を提供する人とは。最初に述べた、本音と建前が回らない世界で本音を話話す人についていけますか?
その辺の人として専門家として、それを信じる信じないの振り幅を、福島原子力災害を考えたり当事者に抱えれる人(日本人とは限定できない多きさと地域間の齟齬を悲しいかな踏まえて)に届いてほしい本です。

この一つ前に読んだ本(STAP細胞に関する)の後だけに響きすぎた面はあると思います。でも、その本の読後に感じたモヤモヤをクリアにしてしてくれるほどの早野先生の言葉と行動に僕自身も気を引き締め進みたい(”進むべく”ではない)道を確認できた事に喜びを噛みしめるだけです。
最近手に取るもの(本だけでなく色々なモノ、経験や行動も含め)に何か線を感じることが多いです。その線が途絶えないようにしたいですね。

この本、ぜひ手に取ってください。
http://www.1101.com/shiroutosurukoto/
もし少しでも放射能に不安があるなら。不安を増幅することだけは無いと思います。不安の増幅は不安に不明瞭な不安が刺激を与えることによって生まれるから。

読んでほしい人がたくさんいる。酔っぱらったらみんなに配りそう。宣伝部長やりますよ笑

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