金曜日, 3月 04, 2016

8th book on 2016(238)

フーゾク資本論 なぜセックスは「巨万の富」を生むのか? (文庫ぎんが堂) 文庫
岩永文夫 (著)
イースト・プレス (2015/3/8)

睡眠欲・食欲と並ぶ欲求の一つ。性欲。
子孫を残すためには必要なのでリーズナブルと言えばそうである。が、お金が絡むと何ともイカガワシイものになる。法律も絡んでくる。闇社会も。
その歴史は江戸時代よりも古い。公娼制度って言葉も聞いたことがあるであろう。

要は十二分考察に値するほど紆余曲折を経て現在に至っていること。
良いとか悪いでなく、今もそれで儲けている人がいて、そこに行く人がいて、そこで働く人がいるという事。排除とか無くせとか言う人に限って、変遷や対案を持ってなかったりするとおもう。ここで言う対案とは、風俗産業で働いている人(経営者ではなくお客と向かい合う人)がここで働かざるをない場合の救済。借金なのか趣味なのか。儲けられるという現実もあるから働く人が途絶えないのが事実でしょう。高くても通うお客がいるのも事実。

卵が先か鶏が先か。待機児童とかの問題と同様に結構真剣に向き合わないといけないほど色んな要素が絡み合っているのが現実でしょう。それを「資本論」とした筆者。

本の構成も、変遷・お客・女の子・経営者・場所と言うように各論でまとめられているので、読み手も現実に向き合える気がします。

生身の人間というこの稼業を議論すると同時にAVなどのコンテンツも同時に議論すべきでしょう。
特に今のデジタルの世界。まぁ、電子書籍って一度デジタル化することで複製が無限に可能になると思うんです(だからこそプロテクションと言うシステムで各企業は制限をかけるわけです)。
CDならディスクが、本なら紙が要るんです。でもデジタルになると容量という買う側が負担すべきスペースになる。
通常1000円で売っているXというAVが期間限定割引で200円に。これがDVDなりのモノである場合は原価がかかります。それがデジタルになればどうでしょう。原価はダウンロードするこちら側の負担になるんです。本やDVDに比べて劣化も少ないでしょう(まぁ、ソフトウェアの問題はありますが)。
200円だとアクセスできる数が上がって収益は減るけど、1000円でも好きな人は買う。そして数は無限に複製できる。原価ってちょっと掴みにくいでしょう。そう生身よりもボッタくりの意味合いが立ち悪いんですよ。で、性的体験は生身よりpoorになる。なぜなら思いのままに近い体験だから。

いやー、深いんですよ。この資本論と言う言葉は。
えっ、よく知ってるって!?人生何もかも勉強です。3大欲求の一つですから。。。

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