水曜日, 3月 29, 2017

2017年9冊目(269)

眠っているとき、脳では凄いことが起きている: 眠りと夢と記憶の秘密 単行本
ペネロペ・ルイス (著), 西田美緒子 (翻訳)
インターシフト (2015/11/20)

前に読んだのが「疲労と脳の関係」で言うなら脳の腹の中を知りました。
今回はその脳が脳たる云えんを発揮するために必要な作業。睡眠時の脳の腹の中を覗いてみました。

現象には必ず理由があってその働きによって記憶の固定や夢を見ている。それにドーパミン・セロトニン、コルチゾールが関わっている。
と書いてしまえば何ともあっけないけど、細部には神が宿るではないけど「良く出来てるな」って。

何かを見て「あっ!」とか「そうそう」と思い出すこと。連想ゲームのようなそれは脳が本来起床時に受けてる制約から開放され自由になって、夢という空間の中で手持ちの記憶を元に自由な発想で話を組み立てた結晶。売れっ子作家や敏腕プロデューサーのように。思いもよらない発想って思いもよらない者同士を繋げたり「常識」とかの枠にとらわれていたら出来ない作業。脳はまさしく昼の顔・夜の顔があって両者がうまくサイクルしているから日常生活を送れているのだと。

夜型や朝型の形成に遺伝的な要素も関与している(これが100%ではない)。睡眠障害は犯罪にも関連するし、睡眠の質はIQに反映される。寝るって面白いなー。

夢に関して言うと、いつも観た夢の内容の出処をよく分析したんですが(この夢はきっとあれを読んだから観たから的な)果たして間違ってなかったんだと。記憶が夢で夢が記憶で。
でも時々そういった夢のせいで実際の記憶が塗り替えられてしまっているんじゃないか?なんて思ったりもしました。小さい時どこそこに行ったと思っていたけど違うかった。夢が記憶になっているみたいな。でも、そのおかげで忘れらた出来事もあるんだろうなって。

一人の時間やリラックスする時間は人にとって大事な時間。でもそれは脳にとっては活動の時間には変わりない。寝てるという時間は唯一の意識から遮断される空間なんだなって。生命の連続性と意識の連続性は睡眠によって分断されている。でもその分断がないと生命の連続性すら危うい。

睡眠という空白の時間に思いを馳せました。僕の場合は睡眠の前に酩酊の時間があるからな。。。
この本の第二弾は「酔っているとき、現実では凄いことが起きている」に決まりだ!って誰が買うねん!!

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