火曜日, 7月 21, 2015

28冊目2015(214)

渋滞学 (新潮選書) 単行本 
西成 活裕 (著)
新潮社 (2006/9/21)

現状には必ず理由がある。まさにこれを見せてもらった気がします。そして、大事な点はもう一つ。サイエンスは身近に存在するという事。

渋滞学。車の渋滞に関する話から始まりますが、行列を渋滞ととらえたり、遅いインターネット、飛行機や電車の遅延だってある意味で渋滞です。そして、人で溢れ返った状況で起きる事故は渋滞が原因となってるともいえるでしょう。

頼んだビールが来ない!なぜ?ガラガラの店内と超満員の中では後者は忙しいからと思うのが普通でしょう。その時、「結構店員さん居るのになぁー」と思ったとき。どこかに理由がある。そう捉えて観察する。そして「あいつ、仕事せんとずっとしゃべってるやんけ!あいつのせいや!」それを改善するためには。。。そう、こういった事をサイエンティフィック説明してくれているのです。これを踏まえてもらえると最初に述べた「サイエンスは身近に存在する」という言葉が現実味を帯びてくれると思います。

混むという原因。渋滞の理由。物理的に理由を付加することが出来る場合とそうは問屋が卸さない場合。人間の存在。現象に行動学や心理学が絡む。動物に当てはめるとケミストリーを踏まえての行動学になる、とくに昆虫など。インターネットに関してはテクノロジーとプログラムの妙。解は一つに求めれないんですね。それを思い描ける想像力を駆使して思いにふける。人間に与えられた特権。人間の営みの素敵さと愚かさからなる学問「渋滞学」ですね。

ハブ空港とかサーバーとかインターチェンジとか。集まること。地方とか一本道とか限定品とか。制限されるところ。便利と不便のエアポケット。渋滞学。面白かったです!

反面、僕たちの行動、とくに便利さ(当たり前に色んなものが時間通りに・頼んらすぐに・ボタンを押したらすぐに視界に現れてくれる。(多少の遅れはあったとしても。。。))を感じる場面ではこれらの学問のアウトプットで意識しないうちにその恩恵を享受していることを忘れてはいけないことを付け加えておきたいです。

さて、今研究しているプロジェクトに当てはめるべきなんですが、僕の頭が渋滞です。解消にビール。。。より問題を複雑化させているような。。。

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