土曜日, 11月 14, 2020

2020年 6, 7冊目 (349, 350)

この素晴らしき世界 
Kindle版東野幸治  (著)
新潮社 (2020/2/27) Kindle版

「ビートたけし」
文藝 2019年4月号 増刊  雑誌
河出書房新社 (2019/3/28)


僕は芸人とう生き方に元来憧れがあり、芸人さんがどのようにサバイバルゲームを潜り抜けてきたか(あるいはゲームから退場していったか)に興味がある。なので、その手の書籍や対談番組やトーク番組は可能な限り読んだり観たりしてきた。

僕の生い立ちの関係上関西の芸人さんに関しては割りと詳しい部類だと思っていたけど、最近の若手の方などは生活を海外に移ったのもあってそこまでフォローできてなかたのでこの東野さんの本は面白かった。この本が出たのが今年2月でコロナが本格的に拡大しだしたのが4月ごろ。今でこそ多くの芸人さんが独自のチャネルをユーチューブなどで持ったりし始めるタイミングで出版するこの嗅覚を鑑みるとこの人はやっぱり持っているなとしか思えない。

そんな中、僕にとってビートたけしという存在はまるでユニコーンのようで本当に存在しているのかと思えるぐらい離れた存在でした。ツービートととして漫才ブームの先頭を走り、解散後はあまたの人気番組を立ち上げ、政治っぽい色合いのある番組にも携わり、映画を作り、今だ現役で被り物やメイクをしてふざけた事が出来る稀有な存在。本の表紙には「書下ろしの小説」だって!?思わず買ってしまいました。活躍の場が広いため寄稿してるしてる方々の多彩なこと。でも読んでいて思ったことは、この人はマグロのように停まれない人。常に何か新しいことにチャレンジしてないとそれは死に値すると思うような価値感とでもいうのかな。失敗が怖いとかではなく、何も産み出せないようになる怖さなのか。

僕も突飛なアイディアを考えたりするのが好きなタイプの人間で、だからこそ今の仕事にも就けていると思っている。ただビートたけし・北野武から溢れでるそれは僕のそれとは比べ物にならないマグマのような熱量なのだと僕は勝手に思った。その熱量だからこそ、多くの第一線の猛者たちを彼の世界に引きずり込んでしまうのだろう。寄稿された方々の文章から溢れるたけし愛・北野愛。

関西の笑いを急性とするなら、たけしさんの笑いは教養の暴走というかふざけた教養というか、何か慢性的な毒性の強いもののような気がしたのでした。立川談志さんといい世界の北野といい、江戸は僕には魔界に見えるぞ!

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