土曜日, 9月 25, 2010

書評 その28

力士の世界 (文春新書 603)
著:33代木村庄之助
出版社(発売日):文藝春秋 (2007/11/16)

何かと話題の相撲関する本を読もうと探して読んだ本。
行司さんの視点からみた相撲界と言うもの、神事である相撲の持つルールや伝統などが書かれてます。
それはとても興味深く勉強になりました。こういった歴史的な背景をしっかり学ぶと言う意味であれば文部科学省の下にある公益法人というのも理論的には分からなくもないかなと。まぁ、現実は見ての通りですが…。

行司さんにも番付があったりと色々と「へー」と言う点が多く、相撲を生で見てみたいと思いました。

ただ、これだけの深い伝統をしっかりと理解して継承していく。それを体現しないといけない力士と言う存在。それはやはり並大抵なことではないなと。
極端なたとえになるけど、資本主義をやめて明日から社会主義になりなさい。と言うぐらいの空間の変化が相撲界に入ると言うことなのかなと。
この現代社会との関わりの中で、相撲が生き残る或いは伝統的な事象として残すという着地点が曖昧な状況が続いたせいであのような問題が多発したのでないかと感じます。

それぐらいこの世界がすごく特異な空間であることを知れたので読んでよかったです。
僕個人は、こういった伝統を感じれる空間は残っていや、残して欲しいと思います。
「相撲とは!?」を理解し考えるうえでいい入門書ではと思いました。

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