金曜日, 5月 09, 2014

読んだ本・その18(161)

騎手の一分――競馬界の真実 (講談社現代新書) [新書]
藤田 伸二 (著)
講談社 (2013/5/17)

僕はあまり競馬に関して明るい方ではないので興味を持って購入しました。
コンセプトは実績のある(成績を残している)筆者が23年間過ごしている競馬界に一言といった感じです。

騎手と乗る馬はどうやって決まるのかや馬主・調教師・厩舎といった関係性などそもそも的な部分に関する描写があったのがとても僕にはよかったです。あと海外と日本の競馬の関係性なども。
1つの章が武豊さんについて書かれているのも印象的でした。

色々な騎手について筆者の評。人間性や技術的なものまで。鞭の使い方なんて叩けばいいでは絶対ないだろうと思ってはいましたが、いざ読んでみるとなるほど。実際に競馬を見たくなります。
まして成績のいい騎手でさえ勝率は1.5~2割というのはびっくり。野球の3割よりも低いんですね。

そしてきっとこれは相対的に考えて競馬界だけではないと僕は思うのですが、組織的な問題と海外という存在との関わり方というが筆者が一番伝えたいことでした。

JRAの体質そして彼らが導入したエージェント制度。読んでいて筆者の不満が十分伝わり、そして僕は理解したく思いました。
あと、日本人はどうも外国人騎手を崇拝するというのもよく分かります。日本人が外国で受ける経験と、外国人が日本に来て受ける経験。同じぐらいの技術水準だとしても圧倒的に後者の方が恩恵を受け、前者は辛酸を舐める。うーーん、分かる気がします。野球にしてもサッカーにしてもそうだったりしませんか?これは何なんでしょうね。英語をしゃべるとかもきっと当てはまるような気もします。もちろんこんなのがないフェアな分野はあるでしょうが。でもえてして日本人自身の問題のような気がします。なんなんでしょうね。集団的だからでしょうか。
昔に比べて失敗に対する寛容度が下がったというのも競馬界だけではなく社会全体そうではないでしょうか。
今の社会をそのまま反映しているようなきがしました。が、救いは筆者のような声をあげる人が居て本を出すことが出来るということでしょうか。

日本に帰ったら競馬にでも行きますか。万馬券とか出たらどうしよ。。。全部飲み代で消えるんやろうな。。。

0 件のコメント: