土曜日, 6月 21, 2014

読んだ本・その24(167)

被差別の食卓 (新潮新書) [新書]
上原 善広 (著)
新潮社 (2005/6/16)

同じ著者の「日本の路地を旅する」を読んだ後に、この本のことを知り読んでみたいと思っていた本。知り合いの本棚で見つけ、お借りすることができ読む機会に恵まれました。

アメリカから始まりブラジル・イラン・ブルガリア・ネパールとまわり日本で締めくくられます。

食。生きるうえで必要不可欠な行為。生活に密接していて当然。それが集落・地域で形成される食文化となる。この人間の営みの側面だけ見ると、観光などでこれらは資源になりうる。しかし生活に関わる分宗教などの影響を色濃く受けて当然。そして差別という人間行為もまた関わって当然。

フライドチキン・オクラって日常触れるもの。でも地域やルーツを辿ると由来は被差別の食卓
ハリネズミなんて聞いたら地域の伝統料理っぽく聞こえるかもしれないけどこれもそう。
豚や牛は屠殺を行っていた階層の話を知っていればホルモン・油かす・豚足・こうごりといった食文化も納得できる。
飽食の時代というがこういった食事が一般に広がったり廃れていくのは、差別というのもへの意識の変化と考えると豊食の時代なのかもしれない。

以下メモ。
美味しいソウルフードとは母の作るのも。奴隷の廃止と移民という概念。浄・穢の概念。この概念から好まれる好まれない動物がありそれはその者たちの生態系から生まれる。仕事の有無から生じる、食べるのため生きるために人々が選ぶ職業。貧困・差別・無知の関連、それを断つための教育の持つ意義。イラク人の持つフセイン大統領へのイメージ。不可触民という概念と日常で見られる人の行動。名前の由来。ベジタリアンという行為と宗教との関係性。

これらの雑感は全てではないが他の様々な本を読んでてもリンクすることが多かったりするので、この種の事案と持っている歴史的や文化的な意味などは他分野にまたがっているのだなと。それか僕自身が深層心理で持ってる関心事なのかもれない。

さて今日は何を食べようか。僕の食卓は手抜き適当のオンパレードだ’。。。

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