金曜日, 2月 05, 2010

書評 その1

書評1発目です。

日本防衛再考論―自分の国を守るということ
著:森本 敏
出版社(発売日):海竜社 (2008/05)

たかじんのそこまで言って委員会でもおなじみの拓殖大学大学院教授の森本先生の本です。
自衛官や外交官を歴任されてアカデミックの場で教鞭を持ちながら、政府などの関係委員会などに参加されているようです。

まだどういうスタイルで書くのか決めていないので、おいおい型が決まるではふわふわと。

細かい内容云々を書くのではなく、自分が一番感じたことを書きたいと思うので以下はそんな感じで。

「すべてはつながっている。短絡的に物事を捉えてはいけない」
周辺諸国の現状、日本の現状を踏まえた上で、「出来ること・すべきこと・考えるべきこと」が分かりやすく書いてあります。

なぜ日本がサンフランシスコ講和条約で独立を得たのか、なぜ警察予備隊ができたのか、安保闘争がなぜ起きたのか、なぜ日本が高度経済成長をなしえたのか。
ロシアの脅威、日米同盟の意味、朝鮮戦争の発端などからそれらが分かりやすく書いてあります。

これらの事象は割りにひとつの出来事として述べられるような気がしますが、すべては終戦から根底でリンクしていることがよく理解できました。
そして、長年守られてきたものは「すばらしい」という日本人の持つ考え。それはあくまでも「当時」最善で決められたことで、現在との齟齬をよく吟味しないといけない。だけど、「それが出来ない日本人」「そこに一歩踏み出せない日本人」へのメッセージのような気がしました。その第一歩の議論すら封殺されている感。

ここで大事なのは、これは防衛といった「国家の事象」ではなくて僕たちの日常でもありえる事だと言うことです。
昔からの慣習で。決まってることなので。なんでそうなっているのか。こうなったいきさつは。

そう考えるとここで議論されていることは一般化できるのではと思ったのです。

国家の話だから他人事ではなく、それは日常でもあること。
日常できることを、国家レベルで考える。
この日常と国家といった関係性のジャンプが日本人は下手糞な気がしました。
そこの間を自分は埋めれるようになりたいですね。

そういう意味で、ひとつの例として関係を捉えることが出来れば、どんな人でも面白い本だと思います。

ご賞味あれ!!

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