木曜日, 6月 22, 2017

2017年15冊目(275)

凡宰伝 (文春文庫) 文庫
佐野 真一 (著)
文藝春秋 (2003/06)

総理大臣の名前をいつから覚えているのか?僕の場合はこの本の主人公たる故・小渕恵三元総理から。ブッチホンという言葉のせいか急にこの世を去ることになってしまった事もあるのか何故かとても印象に残っているのです。
少し政治のことも知るようになってふと「小渕さんって実は中々のタマだったのでは?」と頭によぎったのと、あと勝手に安倍政権と当時の小渕政権そして両総理の佇まいは似ているのではないかと理由で手に取りました。

僕の感想ですが以下。
同時代に切磋琢磨した政治家の方々と小渕さんの関係性。それはさんま師匠、たけし師匠、ダウンタウンさんと百戦錬磨の芸人と向かい合った時の鶴瓶師匠のように思いました。
何とも言えない味。でもその味に隠れて知らないうちに取り込まれてしまっている。下に下にのようで結果的にマウント取られてニヤニヤ見られてる。
群馬県という激戦区で揉まれるなかで学び出来てきた後天性の性格というか個性。
そんな持ち得た空気感と時代がバチッと合い、当人の腹の底がニョッキと出てしれっと上に立ってしまった。果たして生まれたのが小渕総理だったんでは。そしてそれは時代に合っていた。もし、この世を去ることがなければ森総理からの小泉劇場はなかった。そんな事を思うと運命とか偶然とかそんなものを引っくるめた「時代」に生きているんだと感じます。どうなるかなんて分からない。その時代と衝突した人が世に出てくる。そうやって今この時代を見回すとなかなかな時代ですなー。

他には
今読むとなるほど過去の出来事に線を引けて理解や発見があります。歴史に学ぶとは知識の整理・統合なのかもしれません。
政治家の家にうまれるということ。これは医者の家に生まれるとか家業を継ぐ運命の下に生まれた人生。特殊な空間で育つという事。僕には想像しただけでお腹が一杯です。

僕は何かそんな空気に衝突するのだろうか?酔って酔拳でかわしていくか。。。

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