金曜日, 10月 18, 2013

本の感想2013 No34 (その134)

ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書) [新書]
円谷 英明
講談社 (2013/6/18)

読み止しの本が数冊あったのですが、この本にぐいぐい引き込まれてあっという間に読めてしまい、いつものように他のと一緒にしようと思っていた矢先あることを思い立ったので今記すことにしました。

筆者は円谷プロの6代目社長。そして志半ばでその職を追われた方です。その筆者がウルトラマンの誕生からはじまってウルトラマン/円谷プロの歩みを包み隠さず記した本です。

この本。学ぶことが多い。
ウルトラマンと言う「コンテンツ」をどう売る・世に出す・残す。
ウルトラマンを日本の技術といった独自のわが国ものに置き換えることが可能で、それに取り巻く人たちや海外の関係など、様々な日本で生まれ育ったモノが同じような道を歩んでいるのかもしれません。携帯電話の趨勢やSONYやパナソニックといった企業などなど。iPS cellはこの轍を踏んで欲しくないですね。

最初の最初は職人のこだわり・モノづくり。
流行って拡大路線・企業化
海外進出
合併・買収・競争激化

人間関係に携えても成立しそうな状況も多く、有名になる・売れるからどん底での立ち居振る舞いや自分の設けたルール・体質・正確(本内では歴代関係者や円谷プロとして)をどう保ち・変えるか。

僕はウルトラマンが仮面ライダーよりも好きなほうなのでバックグラウンドが豊かだったのすっと読めたのでしょう。色々ウルトラヒーローたちの誕生の背景と円谷プロの状況やTBSやバンダイといった企業との関わりなどを読むにつれ、面白くかつ考えされました。

ウルトラマンが泣いている。。。
確かにそうかもしれません、怪獣は倒せても色んな問題を解決するのは彼には出来なかったんですね。。。

ジョッワッチ!!

追記
以前に読んでここにも書いた宇野さんも「リトルピープルの時代」を読み返してヒーローの変遷と時代背景を深くこの本に重ねるともっと深い理解が得られるんだろうな。。。

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