日曜日, 2月 08, 2015

5冊目2015(192)

イスラム国 テロリストが国家をつくる時 単行本
Loretta Napoleoni (原著), 村井 章子 (翻訳), 池上 彰
文藝春秋 (2015/1/7)

ちょっと頭をガーンと叩かれたような感じです。自称イスラム国を名乗る彼の地域を支配している人たちがどういう人なのか、分かりやすく解説しあります。僕にはそれと同時に色々な事を考えさせられる本でもありました。

正当性。つまりは歴史。ユダヤ人にとってのイスラエルと相対化することでそれが見えてきます。これが竹島・尖閣・北方領土と違うのは宗教が絡むからでしょう。どこを基準にするのか?これは僕らの過ごす社会でも起こりうる。

そして麻痺の恐怖というもの。中東って僕が生まれてこの方ずっといざこざがあるわけで、空爆だ侵略やテロやら。30年以上もこんなん続いたらどうなるか?その現地の人の当事者やあの地域の空気感の欠如が一番危険だなと。そしてそれを考えてから読む空気は変わりました。

これらの要素のために状況的に常に失業や貧困が起こる。笑ゥせぇるすまんの喪黒福造ではないですがココロノスキマがある。そこに言ってしまえば企業のようなマーケティングとリサーチで練りに練った戦略的方法でその隙間にアプローチする。
だれにリーチする。ストーリー性。ロイヤリティー。これらによって隙間が埋まり共感と熱狂が生まれる。
民主党に期待した時、あるいは小泉政権と同じような構図でしょう。

武装集団といった人たちを何年間も根絶させようとしてできなかった。中途半端で終わってしまったツケによって今の状況がある。

そう、この集団は現代が生んだ鬼の子なのだと。僕たちはどう向き合っていくのか?そして絶対的な価値感って何なのだろう?
教育の重要性を感じましたね。そして道徳や倫理と言うものの果たす役割も。

読む価値が十分あります。ガーンと叩かれすぎて頭が。。。それは単なる二日酔いでは??

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