火曜日, 2月 24, 2015

9冊目2015(196)

工学部ヒラノ教授と七人の天才 単行本
今野浩  (著)
青土社 (2013/3/22)

去年のテレビドラマ・ガリレオシリーズのキャッチコピー「天才、変人、再び。」
まさしくそれを地でいくようなエピソード。として読まれがちになりそうですが、そっち側の人間からすると腑に落ちる点がそこらじゅうに。この辺の業界感を知るにはいいと思います。

とはいっても、工学・数理と生命科学ではまた微妙に違うのでその辺の比較が当事者にも面白く読めました。あと学内・学閥ポリティクス。体験してしてない僕には面白くそしてちょっと恐ろしく、お化けをみるかんじですね。でもこれも知らないと大変なのかも。

工学・エンジニアと数学の交差が医学・応用系と基礎研究の交差を見つめる上で参考になり、なぜ経済学をやるには数学が居るのかもなるほどと。他人の芝は青く見えますね!自分がこれらの勉強を避けてきたことへの後悔を痛感しました。

そして、やはり魅力的な研究者が昔は多いなとも。抜きん出た才能って今は出にくいのかな。ハングリー精神というものが如何に活力になるかの例もここにあったので、やはり現代はいい意味でも悪い意味でも豊かなんですね。数学的な経済的な工学的な考え方・モノの見方。そしてそれらの繋がりようは一つ前に読んだ本と共になにか今後の研究に楔を入れられたような気がします。いつかはっと気付けるように。

おわりにもありますが現代から見ると当時は牧歌的な空気があるように見えますね。もちろん当時の現場はそう思わないとなるでしょうが。それだけ現代の研究・アカデミアというものが激しい生存競争になっている証左なのかもしれません。そして、この手の稼業がやっぱり僕は好きなので何とかレジズトしたいです。むこうはどう思っているか知りませんが。。。

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