月曜日, 12月 31, 2007

黒ひげ危機一髪

28日の夜。特に予定もなく早々に帰宅し、溜まっていた洗濯物を一気に洗う。同じフロアの乾燥機がいっぱいだったので一つ下8階の乾燥機に放り込んで、たこ焼きをあてに、ビックリマン(アニメ)を見ながら焼酎をすする。至福の時間である。
ウォーウォー
急に館内放送が。
「このアパートに火の手が上がりました。住人は速やかに非難してください」
んな、アホな!?若干のほろ酔い気分で隣人の様子を見るためにドアを開ける。
「あっ、こらまじやわ」
3つほど隣の住民がリュックを背負い、ジャケットを持ちダッシュで階段へ向かっているではないか。
これはいかんと、財布やパスポートなど必要なものをカバンに詰め靴を履いて部屋を出る。
見ていたビックリマンはちゃんと一時停止に。意外なほどに冷静である。
階段に行くとみなさん「どないなってんねん」と言った感じで階段を下りている。
かごに入れられた猫は「にゃーにゃー」うるさい。
外に出て、アパートを見上げる。
火の手は…ない。夜空がきれいだ。冬の空は澄んでいて星がよく見える、と感心している場合ではない。
「なんやそら」と待っていると、消防車の登場。
トランスフォーマーみたいだ。火事の原因はデストロンか!?

消防隊員が管理人の人と話している。明らかに見た目火の手は分からない…と思ってよく見ると8階に煙らしきものが充満している気がする。
消防隊員が、次々と中に入っていく。
これはマジかもと思った瞬間嫌な予感がした。
俺の洗濯物が乾燥中に火を噴いた!?いやいや、まてまて。もしそれならどうしよう!?服が全くなくなるぞ。かなり不安に駆られること10分。
消防隊と住民、管理人が話している。なぜか戻っても大丈夫なサインが出る。何でかはよく分からない。そして9階の住人数名が戻る感じだったので、一応戻ることにする。
「なーーんや、大したことなかったんや」とエレベーターの中で安心する。そこに居合わせた約10数名もなんやねんといった感じである。
部屋に戻り、残っていたたこ焼きを2つ食べる。部屋はなんか煙くさい。誰かが何かを焼きすぎて煙まみれになったんだろうと推測する自分。アメリカのファイアーアラームは敏感で油断すると反応してしまう。何度か僕もピーピーなって焦ったことがある。
そして問題の洗濯物を確認しに8階へ。階段に行くと、下から上がってきたたくさんの消防士が8階に入っていく。聞いてみる「この階でなんかあったの??」
「ああ、そうだ」
即答だった。ヤバイ…。不安が再発する。恐る恐る防火扉を開け中を見る。
消防士がホースをフロアの奥へ奥へと送っている。すごい煙だ。幸い乾燥機があるほうと逆の方向にホースが伸びる。よかった…。その瞬間である。
「OUT!! OUT!!」
消防士にガチで怒られる。あわててドアを閉める。すると上から若いアメリカ男子がスケボーを抱えて降りてくる。彼にとってスケボーはプライスレスなのであろう…か!?
「これ、まじかよ??」と聞かれたので。「ここ(8階)らしい」と答えた。
「マジで!!」って中を見ようとするので一緒に見る。状況は変っていない、そして…
「OUT!! OUT!!」
また起こられた。部屋に戻り下の階で何かあるのにビックリマンを見てるほど僕はビックリマンではないので、また外に向かう。取られる物は特に部屋にはないが誰か入られたら気分が悪いので鍵を閉めて出る。外では消防車の数が増え、逃げてる人も増えている。外からホースがアパートの中に入れられ消火活動が行われているのは明らかになっている。

先の部屋に戻ってよいは何だったんだ!?とにかく一大事のようだ。酔いは完全にさめて、部屋に戻れるようになるのを待つだけである。そこで気付いたこと、部屋の中も靴を履くアメリカ人。さすがである非難しているは皆靴を履いている。日本だとサンダルの人が結構いるだろう。災害の時、一番重要なのは靴を履くことだと聞いたことがある。サンダルだと逃げる際に不利であり、瓦礫やガラス片が散らばった場合など危険だからである。だから僕は靴を履いて非難したのである。

そんな最中「おい、マジかよ」と言った表情で一人の訪問者が来た。宅配ピザやである。消防隊に中に入るのをもちろん止められ、店長に電話すると「届けないと帰ってきたらダメ」いわれた感じで困った表情の彼。注文者の番号に連絡したところ当人が登場。「あっ、ピザ!?」「はい、頼まれてたんで…」と言った会話でもあったのだろう。注文者がピザを受け取ると…

「ピザが着たぞ~!!食べるぞ~!!」

と友達の環の中に消えていった。色々な意味で「おいしかった」だろうと思った。僕は笑いをこらえるのが必死だった。

1時間半ほどして、部屋に戻ってOKサインが出る。しかし8階の住人数名は今日は部屋に戻れないと言われていた。不幸中の幸いとはこのことだ。

部屋に戻る。ドアが開いてる、ドアに穴もあいている。「うぉい!!」おそらく上に燃え移ってないか調べに来たんだろう。にしても、がっちり壊さんでも…、マスターキーとかさぁ…。


ドアノブをもち再び1階へ行き、これこれしかしかと状況を説明する。後で行きますと言われいったん部屋へ。部屋に戻るが、誰でも出入り自由である。深夜12時。眠たいけど寝られへんし。どないしよ…。

変なドキドキ感である。「おい、年末やし年明けまでドア直らんかったらどないしょ!?」ココロはオープンでも、1週間も生活オープンな人間にはなれない。skypeを使い日本の友人と話すことで冷静になろう電話をかける。非通知表示(後で知った)なのに出てくれた方々感謝します。とりあえず酒でも飲みながらビックリマンの続きを見たりして管理の人が来るのを待つ。1時ごろ今日中に直してくれると通達。3時修理。深夜に大変だなぁ思いながら、ようやく寝れることに感謝する。


洗濯物のことを思い出し回収に行くと、階段に焦げたベットの残骸が。



次のニュースによると、8階の1部屋が全焼、5部屋がダメージを受けたそうです。
おそらく、僕の部屋の真下か、両隣のどちらかが出火本だと思われます。
いつどこで何が起きるか分からないと思った出来事でした。一瞬にしてプライバシーとて吹っ飛びます。
不幸中の幸い。みなさんも火の始末には気をつけてください!!

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