水曜日, 12月 01, 2010

書評 その36

ほんとの野菜は緑が薄い
著:河名 秀郎
出版社(発売日):日本経済新聞出版社 (2010/7/9)

そもそも植物って!?ということを考えさせてくれます。
何も手入れしていないのに実る果物。肥料とか与えてないのにね。なんで?
だって、植物だから。

そう僕らが口にしているものの多くは産業として作られている野菜や果物。
その観点から、自然の野菜を作る。そしてそれがどのような点で流通している野菜と違うのか。
とても面白かったです。

僕には農業を営んでいる友人がいます。ブログの右のリンクにも貼ってありますが
シゼントトモニイキルコト
を見てみてください。彼から聞いた話や飲ませてもらったトマトジュースの話を思い出してふとどんな栽培か尋ねてみました。

彼から貰った返事の中に出てきた言葉を使わせてもらうと「有機農業」をやっているとのこと。
そしてそれは不耕起&無農薬。でも肥料使用しているとのこと。でも化学肥料ではなく堆肥、貝殻、糠、籾殻などとのこと
この本で出てくるのは「自然農法」。これは無肥料かつ除草もほぼしないというもの。

前者でも十分魅力的なのに、後者になるともっと大変そうに感じる。
そしてふと感じたのは、知識がないと自然農法は「ほったらかしで大丈夫!?」みたいなイメージを抱かれるのかもとか勝手に思ったり。
自由と管理のイメージと、自然と管理のイメージは必ずしもイーコールに取られないのかなって。

ここで以前に記事にした環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)との関係まで考えると、とてもとても事は複雑になってくる。
安全なものを食べたいのと安く買いたい。
安全なものを売りたいのと儲けたい。

そんな間で消費者のリテラシーが必要な時代なのかなと思います。

僕は機会がここに出てくるような野菜や食品を一度口にしたいと思います。比較対照を得るために。
あー、農業って深い!!

4 件のコメント:

K さんのコメント...

アメリカ上院で「食品安全近代化法」が可決された事で、食文化の危機に立たされていますよね。もはや社会主義国家となりつつある状況に恐怖を感じるね。種を持つことも許されないなんて。。。遺伝子組換えで生命サイクル=自己増殖を抑止。繁殖成功度も全くない食物を食べるのって、白米を食べるのと似てないかい? だから玄米を食べる理由も一利あるんだよ。ダーウィンさん、この世界をどう思うかねー。

Yoshi さんのコメント...

>Kさん
コメントありがとうございます。
Twitterで出てて確認しないとと思って、今さっと見ましたけどまぁ何とも利権の利いた法案ですね。
Kさんのおっしゃる白米を食べることと玄米を食べることは食料供給と言う面で少し分けて議論したいのですが、それ以前の選択の自由が無くなりますよね。
対価を払っても食べたい人とそんなのいいから安いものを。企業よりも顔が見える近所の農家。
「年間収入50万ドル以下の農民は、この法律の適用を除外される。」がなかなか法の解釈を生むんじゃないですかね。
明日、色々庭で作っている友人に聞いて見ます。あとPSUのファーマーズマーケットを覗くのも示唆に富むかもですね。
もう少し勉強します!!

K さんのコメント...

まいどです!
その後、お友達はなんと言ってましたか?
友人のシェフ曰くそんな法案は私たちのいるこの州で絶対通らないから大丈夫!と言ってました。トウモロコシの遺伝子組換え作物を生み出したモン◯ントの企みですからねー。
こんなーニュース見つけました。
"遺伝子組み換え牛から人間の母乳を生産! 3年以内に販売開始" http://rocketnews24.com/2011/06/08/

恐いなΣ(゚д゚lll)

Yoshi さんのコメント...

>Kさん
コメントありがとうございます。

友人は知りませんでした。その方は家でトマトを30種類近く栽培してるので、捕まるよって冗談で言いいましたが、はぁ!?って感じでした。今週のそ法案の英文を見せようと思ってます。

乳牛の件。なるほど。さすがかの国って感じですね。
でも、サイエンスの分野だと組み替えは頻繁に使います。これは幹細胞をどうするかと言った生命倫理の問題に直結します。
この件でまたセミナーでもしますか!?苦笑