火曜日, 12月 28, 2010

書評 その42

印象派の誕生―マネとモネ (中公新書)
著:吉川 節子
出版社(発売日):中央公論新社 (2010/04)

美術館にはまった去年。中でもモネとゴッホの絵がとても自分的には好きで、それらがカテゴライズされる印象派ってどんなんや!?って言う感じで買うしました。

僕にはまだ知識が乏しいので、この本中に出てくるような見方が出来るようになるまでには相当な年月が掛かると思います。でも「なるほどー」と思うことがたくさんありました。

アトリエの絵があるんですが、その中に飾られている絵は誰のもの?
時代の考察や筆者が絵に込めた意味とは?
などなど、こんな風に見れたら面白いだろうなと思いました。

写真の影響と言う項があり、人間もモノとして撮ってしまう写真とマネの絵について書いてありました。
僕は写真では表現できないような絵の持つ「人の視覚」的な表現が好きで、風景画を見てスゲーと感じた辺りから絵画と言うものに興味を持ちました。人物画の持つ質感や表情など。
でも、写真を見て絵を描くことが出来る世の中で、そのモノ→写真→絵画の変換と言う作業の凄さを感じました。
あと、すごいなぁと思ったのが、手紙という方法でみんなが連絡を取り合っていたこと。
今のネットやe-mailの無い世の中で、人とのつながりって考えました。

表現したいことを何であらわすか!?ということも考えました。
社会批評を絵に込めたりしてるところの解説で、ふとそれを絵で表現する理由は!?と。
漫才でも漫談でも、あるいは文章でも良いわけで。そんなことを思うと「手段の中に目的が内蔵される」という宮台さんか宮崎さんが言った言葉が頭をよぎりました。

また違う角度で絵をみれるような”気が”しました!!
芸術は爆発だー!!

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